50代男性、糖尿病と高血圧で治療中です。2ヶ月前に勤務の関係で以前の病院には通えなくなったとのことで通院していただいています。
糖尿病も高血圧もコントロールの数値には問題ないのですが、薬の量や数が多すぎるのではと感じていました。
「今日のHbA1cも6.6%ですから、問題ないですね。低血糖はありませんか?」
「はい大丈夫でした。数値も良かったので安心しました。」
「うん、良かったですね。前回はインスリンとリベルサスを減らしたのですが、悪い影響はないですね。」
「はい。」
「実はですね、あなたの肥満指数(BMI)は23なので、全然肥満じゃないんですね。ですから、リベルサスはやめちゃっていいんじゃないかと思うのですが、どうですか?」
「実は、前の医師にもそのことを話したことがあって、色々話しはするのですが、継続しましょうってことになっていたんです。」
「なるほど、それでは、やめてしまうことにしましょう。まだこちらに来たばかりなのに、色々薬変えちゃって心配じゃないですか?」
「いえ、こういう話ができるドクターで助かります。」
以前にもクリニカルイナーシャについて書いたことがありますが、治療方法を変えることには、患者さん側にも医師の側にもある程度以上のストレスがかかります。確かに治療法が安定しないと体調も安定しないわけですから、イナーシャの存在は必ずしも悪いということではないと思います。
ただ、永遠に同じ治療を続けていけるわけはないのですから、その辺りの見極めも大切になると思います。

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