70代男性、糖尿病で治療中です。しばらくHbA1cが高めに経過していたのですが、2年半ほど前にインスリンを導入してから、非常に安定しています。
「今日のA1cは7%でしたよ、非常に良いですね。低血糖はないですか?」
「はい大丈夫です。」
「インスリンを打ってから、随分と安定しましたね。8.5%ぐらいだったもんね。」
「はい。」
「毎日打つのは大変ですけど、やった甲斐があったと思います。」
「いや、もう随分と慣れちゃいました。ところで、インスリンやめられることってないんですかね。」
「そうですね、良い質問だと思います。」
「今実際に使用しているインスリンは、あなたの体格を考えてみると、1日の必要量の3分の1くらいだと思います。3分の2は自分の膵臓がインスリンを出しているはずです。」
「そうなんですね、びっくりしました。」
「血糖が高いうちは、膵臓も頑張って働かなきゃいけないので、次第に疲れてきてしまいます。そうするとまた血糖が上がって、また膵臓が疲労する悪循環になってしまいます。」
「なるほど。」
「逆に外からのインスリンで膵臓を休めてあげると、膵臓が回復して、インスリンをやめられることもあるんですよ。」
「そうなんですね、それは楽しみ。」
「残念なことに、必ずお約束ってわけにはいかないので、今後の推移を見ていきましょう。」
糖尿病治療にとってのインスリンは、本当に最後の切り札で、血糖そのものを比較的速やかに下げて、体を安定させてくれます。
ただやっぱり注射は打たなくてはいけないし、費用もかかるのでなるべく導入したくない気持ちはよくわかります。
ただ、高血糖が続くと、インスリンを作る細胞そのものにも悪影響があります。自分の生活習慣を改善するポイントが見えないような時には、思い切って導入するのは、とても有効な選択肢だと思います。

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