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大動脈が腫れていますよ


70代男性、当院で高血圧の治療をしていたのですが、9年前に中断していたようです。今日は、血圧が気になっているとのことで来院となりました。
「どうなんですか?具合の悪いところはないんですか?」
「はい大丈夫なのですが、自宅の血圧が200を越えることもよくあります。」
血圧を測ってみると、210/120と極めて高値でした。
「うーん、これは良くないですね。まずは心臓と血管の状態を調べてみないといけないですね。」
「前の薬を再開するだけじゃいけないんですか?」
「そうですね、これだけ高いとまず今の状態を調べてからじゃないといけないですね。」
胸部レントゲン写真を見てみると、大動脈が以前の写真に比べて随分とせり出していました。大動脈瘤を強く疑う所見です。
「この写真を以前の写真と比べると、大動脈がかなり外側にせり出しています。大動脈が腫れていて、動脈瘤を疑います。」
「確かに、以前の写真と違いますね。」
「はい、もし大動脈瘤があって、それが破裂すると一発アウトなので、まず至急循環器専門の先生にしっかり見てもらいますね。ところで、どうして急に薬を中止したんですか?」
「少し立ちくらみもあったし、自分でなんとかできるかと思ってました。」
幸いなことに、明日の朝一番で動脈の状態を評価していただける事になりました。本当に間一髪だったのかも知れません。
今回は、血圧の治療を自己中断して、9年間かけて動脈瘤を発症したケースだと思います。残念ながら、医師としてはどうしても防ぎようがないように感じています。
私のクリニックで起こっていることは、きっと世界中で起こっているのだろうと思います。ともかく自己中断はしないでくださいと強く思っています。