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生まれて初めてでびっくりした


80代女性、高血圧と心房細動にて治療中です。血尿があって、泌尿器科受診。心配な出血ではなかったけれど、心房細動による塞栓症予防の薬をどうするかのご相談をいただいていました。
「大変だったね。」
「そうよ、おしっこが真っ赤になるし、生まれて初めてでびっくりした。」
「そうだよね。泌尿器の先生からお手紙もいただいてるのよ。それによると、心配な病気じゃないみたいね。」
「そうらしいの。」
「でもさ、血をさらさらにする薬をのんでいるからどうしたら良いかって相談なのよ。」
「どうすればいいのさ。」
「うん、難しいんだけどさ、あなたの場合は心房細動があるでしょ。」
「そうね。」
「それって、いのちにすぐ別状ある不整脈じゃないんだけど、血のかたまりが動脈をふさいで血栓症になることがあるのよね。そしてそれが結構重症になることもあるんだよ。」
「はい。」
「一応そのリスクも計算できるんだけど、血圧と年齢がマイナスポイントになって、血栓予防の治療をした方が良いってなるんだ。」
「それで?」
「なので、なるべく薬は続けたい、でもまた出血するのは困るよね。」
「もういやだわ。」
「でもさ、心配な病気からの出血じゃなかったし、自然に止まったでしょ?」
「そりゃそうだけど。」
「そしてさ、今のんでいる薬は半分の量でも効果があることがわかってるんだ。だからまずは半分にしてさ、それで出血が起こるかどうか見てみたいです。」
「わかりました。」
抗凝固療法は本当に諸刃の剣で、血栓症のリスクをへらすと、出血のリスクが増えていまいます。また、その逆のことが起こるのも治療の宿命です。
それぞれ、どのように評価をしてどちらのリスクを潰すべきかは、簡単に答えの出ない問題だと思います。
私は、基本的に塞栓症予防をメインと考え、出血については可能な限りリスクを制御することで(血圧をしっかり下げて脳出血を予防するなど)、対応出来ればと思っています。