60代女性、発作性心房細動で治療中です。特に発作もなく良好な状態のようです。最後に、
「なにか、心配なことありますか?」
「あのですね、ベッドに入ると、胸がどっくんどっくんするんです。これって異常ですか?」
「なるほど、どっくんどっくんだから、心臓の動きを感じているのかな。」
「はい、そうだと思います。でも起きている間は感じないんです。」
「うん、脈は乱れていないんでしょ。」
「はい。」
「そうだよね、普通にしていると、心臓の動きはわからないけど、でもさ、今だって心臓は動いているよね、きっと。」
「(笑)。」
「私たちの身体は、基本的に体の内側で起こっていることはわからないようにできているのよ。」
「どういうことですか?」
「うん、心臓もそうだけど、肝臓だって、腎臓だって、胃だって肺だって、みんなすごく働いているけど、その働きはわからないんだ。でもね、心臓みたいに血液を送り出すためにすごく力を使っている臓器は、安静にしたり、すごく集中したりすると、その働きがわかるようになります。」
「そういうことなんですね。」
「うん、あなたの場合、不整脈が起こったら、脈のリズムがバラバラになるのよ。発作の時そうだったでしょ?」
「はい。」
「そうならない限り、心配しなくていいよ。」
「はいわかりました。」
私たちは、自分の身体の内側で起こっていることは通常感じることができません。ですから、どこかになにか感じることがあったら、それが病気の警報になっていることが多いです。
ただ、心臓はいつも大きな力で動いているので、注意の向かい方によっては、それを感じてしまうことがあり、それは病気とは関連がないことも多いです。
もし、心臓の動きを感じることがあったら、それがどれくらいの速さでおこっているか(一分間に何回感じるか)、どんなリズムで感じるか(リズムが規則正しいかどうか)をメモしておきましょう。
そうしていただくと、その先をとても考えやすくなります。

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