70代女性で、高血圧、高脂血症で治療中です。
治療は順調だったのですが、半年くらい前から皮膚のかゆみが出て、コレステロールの薬を中断しています。皮膚科では慢性蕁麻疹の診断を受けています。
「コレステロールの薬、のんでいないんですけど大丈夫なんでしょうか?」
「そうだね、やっぱり気になるよね。でも、のまない方が皮膚にはいいんでしょ?」
「そうなんです。」
「それじゃあさ、日本動脈硬化学会で出しているアプリを使って、実際に心臓病(狭心症や心筋梗塞)にどれくらいなりやすいのか見てみようか。」
「心臓病になりやすいんですか?それじゃあお願いします。」
アプリ『これりすくん』を立ち上げて、個人データを入力していきます。
「HDL 70, LDL 157, 中性脂肪 121でしょ、これを入れたら。そうね、10年間の間で動脈硬化の心臓病になる確率が6%、中リスクっていってるよ。」
「そうなんですね。」
「中リスクってなるから、治療したくはなるんだけど、6%だから、100人いたら94人は発症しないってことになるね。」
「そうなんですね、それなら薬はのまないことにします。あまり病気にならないみたいなんで、安心しました。」
コレステロールの薬は狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患のはっきりとしたリスクになります。
ただ、喫煙や糖尿病、年齢、性別など、そのほかの要素で大きくそのリスクが変動します。
自分のリスクをしっかり掴んでおくことが、その後の高脂血症との向き合い方に大きく影響を及ぼすと思います。
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