80代男性、ご夫婦で来院していただいています。奥様のことで札幌市内の病院へご紹介し、うまく治療がつながって落ち着いて暮らしていらっしゃるようです。
「それにしても、大きな病院っていろいろ大変ですね。」
「そうですね、でもあそこ実力あると思いますよ。」
「そうなんですか。」
「はい、いろいろ難しい病気の患者さんも助けてもらっています。また、そもそも診断が難しい診療科なので、私が間違った診断でしてお願いしても、やさしく流してくれるので助かってます。」
「先生も間違うことあるんですか?」
「そりゃありますよ、人間ですから(きっぱり)。」
「私のことは間違ってないですか(笑)。」
「それは大丈夫ですね(笑)。私は先のことはわからないと思っているんです。でも病気の事については将来を予測しなくてはいけないんです。」
「予測は経験とか勉強とかの成果ですね。」
「まあ、そうですね。予測と当たっていれば、そのまま進んでいけばいいんですが、もしもズレてきたらそもそもその考え方から見直す必要があるんですね。」
「なるほど。」
「あなたの場合には予測通りに順調に進んでいますので、今のところ問題は生じていないと思ってます。」
人間ですから間違いはある程度の頻度で必ず起こってきます。悪い方向にだけは間違わないような工夫をすることと、でんな時も医師が考えることをやめなければ、それほどの大事にならずにすむのではないかと思っています。
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