70代男性、糖尿病で治療中です。今日のHBA1cは6.7%とかなりいい感じでした。
いろいろ話をして、帰り際に
「ところで、半年前くらいから尿蛋白が陽性ってなってるんだけど、大丈夫なのかい?」
とのご質問。今日の尿蛋白は1+の値でした。
「そうですね、尿蛋白は腎臓の機能を示す一つの指標なんですよ。」
「そうでしょ、それが心配。」
「腎臓の機能は、血液をきれいにすること。つまり浄化装置なんですよ。」
「うん。」
「浄化装置なので、大事なものは取っておいて、いらないものは捨てるわけなんですけど、蛋白尿が出てるってことは、大事なものを取っておけてないってことになるのね。」
「そうなんだよね。」
「それが起こったのは、糖尿病のせいなんだけど、蛋白尿の程度にはいろいろあって、あなたの場合は5段階のうちの3でそれほどひどくはないです。また、あんまり蛋白尿がひどくなると、血液の蛋白が少なくなるんだけど、それは変化していないんですよ。」
「うん。」
「また腎臓のもう一つの働き、いらないものを捨てる働きは非常に良くて、後70年くらいは使えそうな感じなんですよ。」
「そうなんだ、じゃあ大丈夫ってことかな。」
「私はそう思いますよ。」
糖尿病を治療していく上で、腎臓の機能を保持していくことはとっても大切な目標になります。最近は新しく腎臓を保護してくれる糖尿病薬も使えるようになっていて、腎保護もずいぶんと効果的に治療できる時代になっていると感じています。
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