· 

昔はこんなに良い薬なかったんですよ。


98歳女性。かれこれもう30年近く診せてもらっています。もともと気管支喘息だったのですが、近年は心不全傾向も出てきていてその薬を内服してもらってます。
「どうですか?」
「うん、どこもなんとも無いの。ご飯も美味しいし本当にありがたいです。」
診察上も胸の音もきれいで何も問題がないようです。
「診せてもらってからもう長いよね、30年近くだよ。」
「そうですね、ハハハ。」
「喘息の薬は30年前からあったんだけどさ、心臓の薬は随分と変わったんですよ。」
「はい。」
「今は心臓が悪い時に飲む薬が4種類になったの、それを全部飲んでもらってるのよ。よく効いているよね。」
「はい。」
人間の身体自体は何千年前からそんなに変わらないはずですが、薬は大きく進歩し続けています。特に近年は心不全にとても有効な薬が4種類になっていて、『ファンタスティックフォー』とか呼ばれています。
命名センスはどうかと思いますが、効果は非常に高いです。慢性心不全治療は大きく進歩しました。